島根大学人間科学部 京俊輔 准教授
私は障がい者福祉を専門としているため、常日ごろから障がいのあるお子さんや、
親御さんとふれあう機会が多くあります。
私の出会った親御さん達は、本当に一所懸命に子育てや家のことなどをしていらっしゃいます。
そういう親御さんから、この子の将来はどうなるのか、家族として何ができるのか、
子どものことを話して周りに理解してもらえるか、
福祉にどこまで任せて良いのかなどの不安が語られることがあります。
お子さんも成長していく中でいくつもの壁にぶつかると思います。
障がいがあるため、「自分はこういうことが好きだよ」「こういうことが得意なんだ」
「こういうことが嫌いなの」「こういうことが苦手なんだよ」ということを伝えたい、
けど伝えられない、というお子さんも沢山いると思います。
そういう不安をどう軽減、もしくは解消するのか。
その一助となるのがご家族が記す記録です。
親が子どもの成長の記録を残す。とても簡単そうで難しいことです。
何を書いたら良いのか、どう整理したら良いのか、などなど。
特に障がいのある子を育てる親にとっては、そのこと自体が悩みの種になっています。
その時に、役立つのが育児記録のノートです。書くのは大変です。
でも子育ての振り返りや子どもの将来を考えるときに、きっと役に立ちます。
項目ごとに整理されているノートは、考えや思いをまとめる際のヒントになります。
書くことを通じて、自らの子育ての振り返りができるだけでなく、
教育や福祉関係者のわが子に対する理解にもつながる可能性がでてきます。
それだけでなく、同じような記録をとっている他の親御さんとも繋がるツールにもなるかも知れません。
その可能性は無限に広がるように思います。
まずはその一歩を踏み出すところから始めてみませんか?