cocoe producer
山崎 絵美
私は重度脳性麻痺の息子(10歳)の母です。
多様性への理解が進み、設備や制度的なハード面で助けられる部分も増えてきました。でもまだ生きづらさを感じる場面もあります。
だからと言って美談にして特別扱いしてほしいわけではありません。そんなマイノリティ側が受け身でいるという雰囲気は、マイノリティ側から変えられることもあると思います。
関わりがないとどうしても自分のモノサシでイメージをつくってしまいますよね。「障害者やその家族は不幸」と思う人もいるかもしれません。でも私は、家族や周りの人たちに愛されながら日々成長する息子を見て「この子は不幸じゃない」と言いきれます。だから伝えていきたい。
cocoeの商品にはすべて、「外に出ても大丈夫だよ」「ひとりじゃないよ」というメッセージをのせています。お互いが歩み寄ることのできる社会へのきっかけをつくり、認め、補い合いながら共に生きる社会を目指して活動してまいります。


cocoe collaborator
陰山 理枝
7年前、交通事故により私たち家族の生活が一変しました。当初は孤独で暗闇をさまよっているような日々でしたが、徐々に交流の場に足を運べるようになりました。そこで同じような経験を持つご家族が多くいることを知り、前向きな気持ちが芽生え始めたころcocoeの商品と出会いました。
cocoeのコンセプト『心を笑顔に』そのままに、車に付ける車いすマークを選んでいるだけで明るい気持ちになれたのです。そして縁あって、コラボレーターとしてcocoeで一緒に仕事をさせていただくことになりました。これまでの7年間、多くの方々に支えられてきましたが、今度は自分の経験を活かし、商品を通して誰かの役に立てるかもしれないという喜びでいっぱいです。cocoeの商品を通してお母さんが少し明るい気持ちになり、そこから笑顔の会話が生まれることを願っています。
島根大学医学部小児科 医師
竹谷 健 先生
育児は喜びとともに多くの挑戦を伴います。特に障がいを持つお子さまを育てるご家族にとって、育児ノートは日々の努力と愛情を形にする大切なツールだと思います。このcocoeの育児ノートは、医療的ケアや療育の記録を簡便にし、医療者との情報共有をスムーズにするために設計されています。日々の小さな成長を記録し、子どもの進歩を実感することで、励みと喜びを感じていただけることを願っています。私たち医療者は、医療を提供する立場ですが、医療者の真のミッションは「病気」を治すのでななく、「ヒト」を治すことです。病気を100%治すことができない場合、「子どもとご家族が笑顔で生活することができるように「癒す」こと、「支援」することが「子どもとご家族を治す」ことにつながります。心身ともに苦しんでいる子どもたちとご家族に対して本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですが、このノートを通じてお子さんとご家族の思いや悩み、希望に寄り添った支援を行うことができればと思っています。
